中小企業の管理部門に必要なことって?

中小企業の管理部門の仕事(経理、総務、人事、法務等)の考え方ややりがいについて、中小企業・ベンチャー企業の
プレイングマネージャーとして30年近く働いてきた経験の中での役立つ知識、失敗談なども交えて紹介したいと思います。

電卓の使い方

電卓の使い方:その6 実務計算

実際の仕事で発生する計算を、電卓を効率よく使って計算するためにはどうすればいいでしょうか?例題を確認して、実際に練習してみて下さい。
電卓⑥

【売買】
売値(販売価格)、仕入原価、利益額、それぞれの割合について
①仕入原価×利益率=利益額
②仕入原価+(仕入原価×利益率)=売値(販売価格)
 仕入原価+利益額=売値(販売価格)
 仕入原価×(1+利益率)=売値(販売価格)
③(売値-仕入原価)/仕入原価=利益率
④売値×割引率=値引販売価格
 仕入原価×利益率×値引率=値引販売価格

   ↓
■商品価格95,000円、送料500円で仕入れた商品を15%の利益を乗せて販売(売値)する場合の利益額と販売価格は?

①利益額:(95,000+500)×15%=14,325
 電卓:95,000(+)500(×)15(%)
②売値:(95,000+500)+(95,000+500)×15%=109,825
 電卓:95,000(+)500(M+)95,000(+)500(×)15(%)(M+)(MR) 109,825

■販売価格150,000円、仕入原価120,000円である時、利益額は仕入原価の何パ-セントか?

③(150,000-120,000)/120,000=25%
 電卓:150,000(-)120,000(÷)120,000(%) 25

■仕入原価70,000円の商品を予定販売価格より20%割引販売して、12,000円の利益があった。
 予定販売価格は?

④(70,000円+12,000)÷(1-0.2)=102,500
 電卓:1(-)0.2(M+)70,000(+)12,000(÷)(MR)(=) 102,500

【金融】
金融機関との取引などで利息や利率、手形の割引料について、
①元金×年利率×月数/12ヶ月=1か月の利息
②元金×年利率×日数/365日=1日の利息
③手形金額×割引率×割引日数/365日=手形割引料

  ↓
■100,000円の元金を6か月預けて、年率0.6%とした場合、満期日に受取る利息と元利合計はいくら?

①100,000×0.6%×6か月/12か月=300円
 100,000+300=100,300
 電卓:100,000(M+)(×)0.6(%)(×)4(÷)12(M+) (MR)(=) 100,300
※(MR)(=)を押す前の数字が利息です。

■300,000円の元金を126日預けて、年利を0.5%とした場合、満期日に受取る利息と元利合計はいくら?

②300,000円×0.73%×126日/365日=756
 300,000+756=300,756
 電卓:300,000(M+)(×)0.73(%)(×)126(÷)365(M+) (MR)(=) 300,756

■支払期日12月26日の約束手形1,460,000円を9月10日に割引率2%で割り引いた。
 割引料と手形金額はいくら?

③1,460,000×2%×107日/365日=8,560円
 1,460,000-8,560=1,451,440
 電卓:割引期間 (30(-)10)(+)31(+)30(+)26(=)107
   1,460,000(M+)(×)2(%)(×)107(÷)365(M-) (MR)(=) 1,451,440
※(MR)(=)を押す前の数字が割引料です。

月の日数は、小(日数の少ない)の月を「西向く侍」とか「西向くイレブン」とかいう
覚え方があったりしますが・・・・
※西(2,4)向く(6,9)侍(士で10と1で、11)

私は、拳を握って、人差し指の山から1月人差し指と中指の間を2月、中指を3月、中指と薬指の間を4月、薬指を5月、薬指と小指の間を6月、小指を7月、ここから折り返しますが・・・・
もう一度、小指を8月、小指と薬指の間を9月、薬指を10月、薬指と中指の間を11月、中指を12月で!間の月が小の月で、指の飛び出たところで数えた月が大(31日)の月で指の間の下がったところが小(日数の少ない)の月と子供の頃に教わって覚えました。
大人になると数えなくても、わかっているかもしれませんが・・・・
度忘れして、「あれっ?」って思った時は、使ってみて下さい。


電卓の使い方:その5 定数計算(乗算・除算)

決まった数字が何回も出てくる乗算・除算の計算も便利な使い方があります。
その定数計算(乗算・除算)について説明します。
電卓⑤

①定数乗算
1)ある決まった数字に色々な数字を何度も掛ける計算
16×14=、16×25=、16×11・・・・
 (カシオ系)16(×)(×)14(=)、25(=)、11(=)
 ※ある決まった数字の後に(×)(×)で乗算する数字を入れて(=)で答え、
 次の数字(=)を繰り返して答えとなる。
 (シャ-プ系)16(×)14(=)、25(=)、11(=)
 ※ある決まった数字の後に(×)で乗算する数字を入れて(=)で答え、
 次の数字(=)を繰り返して答えとなる。

2)色んな数字にある決まった数字を乗算する計算
■11×16=、22×16=、32×16= ・・・・
 (カシオ系)16(×)(×)11=、22(=)、32(=)
 ※ある決まった数字の後に(×)(×)で乗算する数字を入れて(=)で答え、
 次の数字(=)を繰り返して答えとなる。
 (シャ-プ系)16(×)11(=)、22(=)、32(=)
 ※ある決まった数字の後に(×)で乗算する数字を入れて(=)で答え、
 次の数字(=)を繰り返して答えとなる。

5×5=の答えを出すのに
5(×)(×)5(=)36 で答えが出たら、カシオ系(Kと表示)
5(×)5(=)36 で答えが出たら、シャ-プ系 です


②定数除算
1)ある決まった数字を色んな数字で割る計算
120÷20= 、 120÷30 、 120÷40=・・・・
 (カシオ系)(シャ-プ系)
 120(M+)(÷)20(=)、(MR)(÷)30(=)、(MR)(÷)40(=)
 ※ある決まった数字の後に(M+)(÷)で除算する数字を入れて(=)で答え、
 次に(MR)(÷)で除算する数字(=)を繰り返して答えとなる。
 
2)色んな数字にある決まった数字で順次割る計算
■120÷20= 、240÷20= 、 360÷20=・・・・
 (カシオ系)20(÷)(÷)120(=)、240(=)、360(=)
 ※ある決まった数字の後に(÷)(÷)で除算される数字を入れて(=)で答え、
 次の除算される数字(=)を繰り返して答えとなる。
 (シャ-プ系)20(M+)120(÷)(RM)(=)、240(÷)(RM)(=)、360(÷)(RM)(=)
 ※ある決まった数字の後に(M+)で除算される数字を入れて(÷)(RM)(=)で答え、
 次に除算される数字(÷)(RM)(=)を繰り返して答えとなる。

5÷5=の答えを出すのに
5(÷)(÷)5(=)1 で答えが出たら、カシオ系(Kと表示)
5(÷)5(=)1 で答えが出たら、シャ-プ系 です


③累乗計算
ある数字の2乗、3乗・・・を出す計算
同じ数字を繰り返し入力しなくても(=)を繰り返すと計算できます。
■4の〇乗
(カシオ系)
4(×)(×)(=)→2乗
    (=)→3乗
    (=)→4乗
(シャ-プ系)
4(×)(=)→2乗
   (=)→3乗
   (=)→4乗

5×5×5=の答えを出すのに
5(×)(×)(=)25、(=)125 で答えが出たら、カシオ系
5(×)5(=)25、(=)125 で答えが出たら、シャ-プ系 です


色んなメ-カ-の電卓を持っていたり、使ったりするとわけがわからなくなりそうですね。
どのメ-カ-も計算によって、便利なところがあるので、自分に一番合いそうなものを見つけて一つのメ-カ-に絞った方が良さそうです。

電卓の使い方:その4 定数計算(加算・減算)

決まった数字が何回も出てくる加算・減算の計算も便利な使い方があります。
その定数計算(加算・減算)について説明します。
電卓④

【定数計算】
①定数加算(メーカーにより操作手順が違いますので、お持ちの機種で確認して下さい。)
1)ある決まった数字に色々な数字を加算する計算
16+15=、16+25=、16+74= ・・・・
 (カシオ系)16(+)(+)15(=)、25(=)、74(=)
 ※ある決まった数字の後に(+)(+)で加算する数字を入れて(=)で答え、
 次の数字(=)で答えとなる。
 (シャープ系)16(+)(=)15=、25(=)、74(=)
 ※ある決まった数字の後に(+)(=)で加算する数字を入れて(=)で答え、
 次の数字(=)で答えとなる。

2)色んな数字にある決まった数字を加算する計算
■11+16=、22+16=、32+16= ・・・・
 (カシオ系)16(+)(+)11=、22(=)、32(=)
 ※ある決まった数字の後に(+)(+)で加算する数字を入れて(=)で答え、
 次の数字(=)で答えとなる。
 (シャープ系)16(+)(=)11(=)、22(=)、32(=)
 ※ある決まった数字の後に(+)(=)で加算する数字を入れて(=)で答え、
 次の数字(=)で答えとなる。

5+5=の答えを出すのに
5(+)(+)(=)10 で答えが出たら、カシオ系(表示窓にKと表示)
5(+)(=)(=)10 で答えが出たら、シャープ系 です


②定数減算
1)ある決まった数字から一定の数字を順次減算する計算
■50-5555=・・・・
 (カシオ系)5(-)(-)50(=)、(=),(=),(=)
 ※ある決まった数字の後に(-)(-)で減算される数字を入れて(=)で答え、
 以降(=)で答えとなる。
 (シャープ系)50(-)5(=)、(=)、(=)、(=)
 ※ある決まった数字を(-)の後に入れて減算して(=)で答え、
 以降(=)で答えとなる。

2)色んな数字にある決まった数字を減算する計算
■32-16=、43-16=、55-16= ・・・・
 (カシオ系)16(-)(-)32(=)、43(=)、55(=)
 ※ある決まった数字の後に(-)(-)で減算される数字を入れて(=)で答え、
 次の減算される数字(=)で答えとなる。
 (シャープ系)32(-)16(=)、43(=)、55(=)
 ※ある決まった数字を(-)の後に入れて減算して(=)で答え、
 次の数字(=)で答えとなる。

5-5=の答えを出すのに
5(-)(-)(=)0 で答えが出たら、カシオ系 定数を最初にセットする
                (表示窓にKと表示)
5(-)(=)-5 と出たら、シャープ系、定数をあとからセットする


電卓の使い方:その3 ラウンドセレクターキーと小数点セレクター

計算結果に端数が出て、少数以下の解が出ることがあります。
この時の結果をどう表示するのかを選ぶラウンドセレクターキー、小数点セレクター(電卓の表示窓の下についている切替)について説明します。
電卓③

【電卓のキー:基本的な意味】
(メーカーによって記載が違うので、該当するものを選んで下さい。また一部しかないものあります。)
〇ラウンドセレクターキー
①(F)
 小数点の桁数が固定されず、小数点以下を表示窓に表示できるだけ表示します。
 ※ラウンドセレクターキーが(F)位置にあると小数点セレクターは機能しません。
②(C)(cut)(↓)
 小数点以下を指定の桁で切り捨てることができます。
③(UP)(↑)
 小数点以下を指定の桁で切り上げることができます。
④(5/4)
 小数点以下を指定桁数で四捨五入します。
 指定する桁は、小数点セレクターで選びます。

〇小数点セレクター
①(54320ADD2)(F 3210A)の数字の選択は、
ラウンドセレクターキーを(F)にしている時には、機能しません。
ラウンドセレクターキーを(C)(cut)(↓)(UP)(↑)(5/4)にセットしてある時に何桁で、“切り捨て”“切り上げ”“四捨五入”をするのかの指定をします。
※小数点以下の表示が必要ない場合は、「0」です。

②アドモード・アディングモード(ラウンドセレクターキーの(ADD2)・(A))
 加減算で自動的に小数点の位置を下位から2桁目に指定します。
 ドル、ユーロなどを補助通貨(セント)で計算するのに使います。
■$1.45+$45.00= (1ドル45セント+45ドル =)
(ADD2)(A)にセットして
145(+)4500=46.45($46.45 46ドル45セント)
※145(+)と入力した時点で表示も1.45となる。
※$45.00などは、4500と入力する事


〇グランドトータルキー(GT)
セレクタキーを(GT)の位置にしておけば、(GT)キーを使って集計ができます。
計算をして(=)(%)を押して得られた答えを集計用(グランドトータル)のメモリに保持します。
■100+200=300、 250+400=650 (GT)950
 →保持されていた300と650を集計して、950と出します。

※グランドトータルに集計されている時は、表示窓にGT/Gと表示されます。
※((GT)を2度押しするか、(AC)(CA)キーを押すと消せます。

電卓を使っていて、何か表示が変だなぁ?と思ったら、このラウンドセレクターキーや小数点セレクターがいつもと違う位置に来ていないか?確認してみて下さい。

電卓の使い方:その2メモリーキーの使い方は?

電卓のキーで、仕事の上で一番使いこなせると便利なのが、メモリーキーだと思います。
メモリーキーは、覚えさせたい数字をメモする感じです。
今日は、このメモリーキーを詳しく・・・
電卓②

【電卓のキー:基本的な意味】
①メモリープラス(M+)
電卓の表示窓に出ている数字を独立したメモリに加算したい時に使います。
メモリーキーを使うと表示窓に「M」と表示されます。

②メモリーマイナス(M-)
表示窓に出ている数字を独立したメモリから減算したい時に利用します。
メモリーキーを使うと表示窓に「M」と表示されます。

③メモリーリターン(MR)(RM)
メモリに独立して保持されている数字の合計を出す時に使います。
表示窓に「M」がある時は、メモリに数字が保持されています。

④メモリークリアー(MC)(CM)
メモリに独立して保持されている数字だけを消す時に使います。

【実例】メーカーによって(MR)か(RM)になります。
①(400+550)-(300-250)= の場合、( )内の数字を先に計算してメモを取らなくても、( )内の計算の解をメモリに記憶させて計算します。

400+550(M+)で出た数字“950”をまずメモリに加算しておきます、そして
300-250(M-)で出た数字“50”をメモリから減算します、その計を
最後に(MR)(RM)キーで出します。950-50=900
400(+)550(M+)300(-)250(M-)(MR)(=)

②(320÷4)+(400×5)= の場合、同じく( )内の数字をメモリに記憶させてから計算します。

320÷4(M+)で出た数字“80” をまずメモリに加算しておきます、そして
400×5(M+)で出た数字“2000”をメモリに加算します、その計を
最後に(MR)(RM)キーで出します。80+2000=2080
320(÷)4(M+)400(×)5(M+)(MR)(=)


メモリーキー③の場合、それぞれの分数を計算してメモリに記憶させて計算します。

25×8÷4(M+)で出た数字“50” をまずメモリに加算しておきます、そして
15×24÷12(M+)で出た数字“30”をメモリに加算します、その計を
最後に(MR)(RM)キーで出します。50+30=80
25(×)8(÷)4(M+)15(×)24(÷)12(M+)(MR)(=)


メモリーキー④の場合、まず分母から計算してメモリに記憶させて分子を計算して記憶させて最終の解を求めます。

6(M+)とここがミソ! まず次の( )式を減算させる数字を先にメモリに記憶させます。
124÷62(M-)で出た数字“2”を先に記憶した数字より減算します、そして
720+800÷ で出た数字“1520”を記憶して、
最後に(MR)(RM)= で出します。(MR)(RM)で最初の6-(124÷62)=4 (=)で1520÷4=380
6(M+)124(÷)62(M-)750(+)800(÷)(MR)(=)

※分母に計算式のある分数の計算は、分母を先に計算して、
 (÷)(MR)(=)と入力します!


メモリーキー⑤の場合、まず分数を計算して、後から頭の数字を減算するのでサインチェンジをします。

12×4(M+)で出た数字“48”をメモリに加算しておきます、そして
288÷(MR)(RM)(=)で出た分数の計算の解である数字“6”の次に
-10= として出た数字“-4”を最後に(+/-)で、プラスに変えます。
12(×)4(M+)288(÷)(MR)(=)(-)10(=)(+/-)

分数の計算など覚えるまでは、ややこしいですけれど・・・・
一旦覚えたら、原価計算など役にたつものはたくさんありますので、是非使い方、知らなかった方は覚えてご活用下さい。



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管理部CD

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