中小企業の管理部門に必要なことって?

中小企業の管理部門の仕事(経理、総務、人事、法務等)の考え方ややりがいについて、中小企業・ベンチャー企業の
プレイングマネージャーとして30年近く働いてきた経験の中での役立つ知識、失敗談なども交えて紹介したいと思います。

管理会計

予算の立て方:1.売上の予算を立てる時に過去の数字を参考にする方法

中小企業が安全に成長していくためには、やはりある程度の規模になれば、どんぶり勘定ではなくて、計画が必要です!

企業の成長

管理会計を導入して、予算を立てます。
予算の立て方には、いくつか方法がありますが、本日はまず売上の予算の立て方について参考にして頂きたいと思います。

1.損益分岐点を利用して、売上原価や必要経費の額からたて始める方法。
参考:“管理会計のための知識7:損益分岐点”

2.具体的に各部門や各店舗で売上目標を立ててもらって、その数字を上げてもらって売上の予算を立てる方法。

3.会社側からある程度の総額の予算を出す場合で、「損益分岐点もよくわからないし・・・来期の売上の予想なんて全くわからない・・・」という場合は、過去の数字を参考にして目標を立ててみます。
・・・ということで本日は、

◆3の方法で売上予算を立てる!

1.まず、過去3年~5年くらいの月次の売上高を一覧にしてみましょう!
売上高5年推移表

★売上高5年推移表Excelサンプルデータダウンロードはこちらから
※『5年売上高・比率推移表』のピンクのセルに数字を入れてもらえれば、連動するようになっています。→『5年売上高推移表』と『5年度内比率』の表とグラフ

2.一覧で、以下の点をみてみます。
①前年度からの伸び率は、どれくらいか?
サンプルの表だと2012年から2013年、2014年は、ほぼ横ばいですが、2015年は、102%、2016年は103%、次期も勢いがありそうなら、総額で104%にしてみるとか、少し勢いが鈍化してきたようなら、前年と同程度の成長を目標とするなど。

②毎月の売上高の年間の売上に締める割合は、どれくらいか?
繁忙期や閑散期があるのか?どうか?
サンプルの企業では、2月の売上が悪くて、12月と決算期の8月がいいという傾向があります。
※売上高と年度内の比率からグラフにすると傾向は見やすくなります。
(下記、グラフ)

③急激に伸びている年や落ち込んでいるなど、かけ離れた数字があるところは、何らかの原因があったと思われるので、そこは省くなど調整をします。
また最初の2年の伸び率が大きく次の3年の伸び率が少ないのであれば、3年の平均にするなどできるだけ予想値が現在の状況を反映できるようにします。

【売上高をグラフにしたもの】
売上高5年推移表②

【年度内比率をグラフにしたもの】
売上高5年推移表③

3.傾向が読み取れたら、来期の総額の売上目標を各月の年度に締める比率を当てはめて、予算数字にしてみます。
サンプルを例としてみると。
①2016年9月~2017年8月までの売上の総額の目標を104%とする場合
前年度より104%増 → 13,652万円×104%=14,198から 14,200万円
②サンプル企業は、グラフからみても急激な変化をしている年はなく緩やかな伸び率なので、年度内の比率も5年間の平均を使います。
9月は、8.5%なので、年間予算の14,200×8.5%=1,207万円
10月は、8.3%なので、14,200×8.3%=1,178万円 という感じです。

4.売上原価は、年間の平均の原価率を出して、3で出した毎月の売上予算に原価率をかけた数字を売上予算とします。

これで、総利益額がでるので、総利益額から労働分配率や経費の金額を考えていくと予算は立てやすいと思います。
参照:“労働分配率を意識していますでしょうか?”
①総利益額の金額で経費を収めるように立てる。
②総利益額で経費が収まらないのであれば、売上の総額を104%増でなく105%増などに見直しますが・・・・
→先に売上増を見込むのは、怖いので、はやり収まるように経費を見直した方がいいと思います。

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管理会計のための知識6:成長性の分析

会社が前の年に比べてどう推移したのかを表すものが、成長性の分析です。
貸借対照表、損益計算書の過去推移表を作成して、対前年度比を出しておくと会社のこれまでの業績の推移や異常値がすぐにわかって、通常の平均と違う値を示しているところは、何が原因でそういう事になっているのか?を調査すると役立つこともたくさんあります。

特に主要な3点を記載しておきます。

1.売上高伸び率
売上高伸び率

前年に比べて売上高がどれくらい伸びたかを表します。
過去の推移とも比べて、年率どれくらいで伸びてきているのか?伸び率が鈍化してきていないかや、全社的な数字だけでなく商品別や店舗別で算出して比較してみるなどすると検討課題が見えてきたりします。
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管理会計のための知識5:回転率の分析

会社が経営資源を効率的に使っているかどうか?を判断するのに使うのが、回転率の分析です。
経営資源が取引量と比べて偏りはないか?など有効に活用されているかどうかを表します。

1.総資本回転率
総資本回転率

この(総資本回転率)は、いくらの資金を投資して、いくらの売上をあげたかを表します。
少ない資金の投資で、たくさんの回数の商売をすれば効率が高いということです。
先日記載した“管理会計のための知識2:収益性の分析”の“総資本経常利益率”は、この(総資本回転率)と“売上高経常利益率”をかけたものでした。
①収益分析経常利益率

つまり収益性を良くするためには、売上げに対する経常利益の比率を高めるか、少ない投資で何度も事業を行って回転率を高めるか、のどちらかもしくは両方をしていく必要があります。

飲食店でもお客様の回転が良いお店は、短時間で売上げを上げるということです。
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管理会計のための知識4:安全性の分析

会社の財政状況が健全かどうか?を判断するために安全性の分析指標を使って検証してみて下さい。
これは、ある決めた時点で事業を止めた場合の支払能力を表します。
当然年間を通して収益の上がる時期と下がる時期とでは変わってきますので、そのような自社独自の内容を考えた上で検討してみて下さい。

1.流動比率
流動比率

この(流動比率)は、短期に支払うべき流動負債と支払うための財源としての流動資産を比べて支払能力を判定する指標です。
この指標が高いほど、短期的な支払能力が高いということになりますが、流動資産のなかに不良在庫や不良債権が含まれている場合は、一概にそうとも言えなくなりますので、他の指標と合わせて判断して下さい。

2.固定長期適合率
固定長期適合率

この(固定長期適合率)は、固定資産に投下している資金が長期資金(自己資本+固定負債)であるかどうか?を表します。
この指標が、100%以上の場合固定資産を取得するため長期資金以外から調達しているという事を表します。
安定経営のためには、(固定長期適合率)は、100%未満である必要があります。

3.自己資本固定資産比率
自己資本固定資産比率

この(自己資本固定資産比率)は、(固定長期適合率)と同様に固定資産の取得資金がどのくらい自己資本で賄われているかを表しています。
この指標が低いほど安定資金で固定資産を保有していることになります。

4.借入金依存度
借入金依存度

この(借入金依存度)は、総資産に対する借入金の比率を表します。
この指標が低いほど借入金の依存が低いことを表します。

5.自己資本比率
自己資本比率

この(自己資本比率)は、総資本のうち自己資本の占める割合を表します。
自己資本の比率が高いほど資金の調達が安定的な財源からなされていることを表しており、安定した経営状況と言えます。

40%以上・・・優良
20~40%・・・普通
20%以下・・・問題

6.負債比率
負債比率

この(負債比率)は、自己資本に対する借入金の占める割合を表しています。
借入金が低く、自己資本が高いほど安定した経営であることを表しています。
負債比率が低いほど優良です。

現預金残高がある、ということだけで安心しないで、会社を運営するにあたって、借入や投資した設備(固定資産)の割合が、適正かどうか?など見てみて下さい。
できるだけ、実際に稼いだ力で次の投資を行うのがいいに決まっていますけれど・・・
それで機会を逃してはいけないので、先行投資のための借入も、もちろんありだとは思います。
でも、それが過剰になって、実力以上の借入になっていないか?などチェックをして頂ければと思います。


管理会計のための知識3:一人当たりの比率

従業員一人当たりの比率を把握することで、規模の大きさに関係なく同一の視点から比較が可能になります。
先日記載した“労働分配率”と合わせて、企業運営の参考にして下さい。

1.一人当たり売上高
①一人当たり比率

この(一人当たり売上高)は、同業他社と比べる場合に売上高の総額は会社の規模により違ってきますが、一人当たりの金額に置き換えた時に生産性の比較ができます。
※自社内の店舗別や部門別の比較としても使えます。

2.一人当たり粗利益
②一人当たり粗利益

この(一人当たり粗利益)の額は、会社の一人当たりの収益力を表す重要な指標となります。
他社と比較する場合に業種に関係なく、各従業員の稼ぐ力を測ることができます。
一人当たりの粗利益の額と人件費の額のバランスが健全経営にとって重要になります。
粗利益の額が人件費の2.5倍~3倍あれば、安定経営と言われています。

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