中小企業の管理部門に必要なことって?

中小企業の管理部門の仕事(経理、総務、人事、法務等)の考え方ややりがいについて、中小企業・ベンチャー企業の
プレイングマネージャーとして30年近く働いてきた経験の中での役立つ知識、失敗談なども交えて紹介したいと思います。

小口現金が合わない

小口現金が、どうしても合わなかったら最終的にはどうするの?

以前、小口現金は精算の都度合わすようにしましょう。という記事を書きました。
忙しいと毎回、合すのは本当に大変です。
1週間に一度になってしまったり、出金が少ないと1か月に一度になってしまったり?
小口現金

昔は税務調査の時には、まず金庫の残高と現金出納帳の残高が合っているかを見られたのですが・・・
最近の調査は、そんなチェックはしなくなり。。
つい合わない時は、担当者や担当部署で現金を自腹で足したり抜いたりして合わせていたりしているところもあるようです。

金額が小さいとまだそれができるかもしれませんが・・・・
金額が大きかったり、合わないものを個人で合わせると精神衛生的にも気持ち悪かったりするものです。

【合わない時は、どこか間違っている】
①精算金の支払い間違い
②おつりの受け取り間違い
③帳票から会計への数字の入れ間違い
④入出金のあった事項の入力もれ
⑤入出金のあった事項の伝票の書き忘れ
⑥入力時の科目間違い、日付間違いなど

【それでも、どうしても合わない時は】
「合わない」という事をそのまま経理処理しましょう。
方法としては、
①合わないその都度、多い時は「雑収入」(雑益)、少ない時は「雑損失」(雑損)を使って実際の現金残高に合わせます。
 多い時:  (小口)現金 / 雑収入
 少ない時: 雑損失   / (小口)現金

②1週間や1か月の内で、多かったり少なかったりがあるものをまとめて処理をするように、合わない時にまず「現金過不足」いう仮の科目を作っておいて、処理をし、最終的に多いのか?少ないのか?で「雑収入」(雑役)や「雑損失」(雑損)に振り替えます。
※「現金過不足」は、“不課税取引”で設定して下さい。
 多い時:  (小口)現金 / 現金過不足
 少ない時: 現金過不足 / (小口)現金
   ↓
 期末(月次、年次、処理をすると決めている日)
「現金過不足」という科目の残高により、最終的に小口現金が多いのか足りないかの差額を処理する。
 多い時:  現金過不足 / 雑収入
 少ない時: 雑損失 / 現金過不足
※決算時には必ず処理して下さい。

【合わない原因がわかった時】
小口現金が合わないという事で処理をして、その後に原因がわかった場合は、その原因の処理をした仕訳からまた振替えて下さい。

例えば、現金売上 1万円の伝票をきるのを忘れていて、
金庫の残高が1万円多かった場合

①の場合、
(小口)現金 10,000 / 雑収入 10,000
    ↓原因がわかった
雑収入 10,000 / 売上 10,000

②の場合
(小口)現金 10,000 / 現金過不足 10,000
    ↓原因がわかった
現金過不足 10,000 / 売上 10,000

現金を預かる身としては、間違いなんてしたくなくても・・・
絶対に間違えない、はあり得ないので、合わない時は適切に処理して下さい。
なるべくそんなことにならないように間違えの元になった事を次回は、チェック表に入れるなどしてみて下さい。
・・・・かくゆう私も間違いが多かったばっかりに色んなしくみを作ることができました。

また先日の記事も参考にして頂ければと思います。
小口現金が合わない時は?


小口現金が合わない時は?

経費精算後、ちゃんと金庫の残高、合わせていますでしょうか?
また1円合わないなぁーっていう時、どうしていますか?
小口現金

私が、経理の仕事を始めた本当に最初の頃に他社の経理の方に教えてもらった事なのですけど・・・

1円でも合わない時は、1円くらいなら足しておくか、っていうのだけは、絶対にやってはいけない!というものでした。(当たり前じゃない!という方、ごめんなさい)
例え1円でも、なぜ合わないのか?徹底的に究明して、それでも合わない時は、ちゃんと上に報告するようにとのことでした。(銀行と一緒です)

合わないのは、いけないのは重々わかっていても、1円くらいなら、ついつい報告もしづらいものです。

けれどやっぱり次の5点の理由から、足してはいけないのです。

1.きちんと残高が合うまで、再確認をするという習慣がつかない。
2.1円くらい足すと思うと5円でも100円でも足りない分を足すようになってしまう。
3.2の行為を繰り返すと次は、多い時に多い金額を抜くようになる。
  これまで足しているのを返してもらうと思うと気が咎めない。
4.現金が合わない時は、報告するという事をおこたって自分で帳尻を合わすようになる。
5.その都度、金庫を合わさなくなる。
  毎月、月末だけ金銭を足したり抜いたりして合わすようになる。

最初は、たった1円の事が、気が付いたら机の引き出しに『小口現金帳尻合わせ用現金』が、千円とか2千円とか膨らんでいくと・・・怖いですよね?

私も、合わない時は、「40円どうしても合いません」とか報告して、「ちゃんと合わせて下さいね」なんて、お叱りモードで言われた事もあります。
どうしても、ぴったり1万円合わなかった事もあります。
お札がくっついているのに気づかずに支払ったのだと思いますけど・・・

なので、部下にも金庫を任す時には、最初にこの事を話すことにしています。
ちゃんと報告することで信用力は、その事でも上がっていきます。
後、精算金の渡し間違いをしないようにお金と一緒に受領印をもらうようにするなど間違いが起こらない“しくみ”に変更していくようにもなります。

経費の精算時は、忙しくて大変でも習慣として毎回合わすようにしましょう。
【業務フロー例】
①経費の精算をして、すぐに会計ソフトに入力する。
②金庫の残高を数える。→残高チェック表に入力しながら。
③残高チェック表に①の会計の残高を入力する。
④残高チェック表の金庫の残高と会計の残高が合っていたら、OKとする。
⑤合わせた残高チェック表を印刷して、当日の経費の精算所と一緒にファイリングする。
 ※月末には、上司にも一緒にチェックしてもらうと確実です。
小口現金チェック表

★小口現金チェック表PDF
小口現金チェック表Excelサンプルデータはこちらから
※シートの保護の解除は【校閲→シート保護解除】

★参照:小口現金が、どうしても合わなかっら最終的にはどうするの?





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