以前、『経理・財務』って何でしょうか?で書きましたが・・・
会社の経済活動や関連する事象を貨幣額で測定して、記録して、伝達(報告)する行為の事を『会計』と言います。

この企業会計で、社内の経営資料として作られるものが『管理会計』と言われるものです。
今日は、『管理会計』について、記載したいと思います。

具体的に管理会計は、一定の計画を立てて、その目標に向けての活動を実施した結果を評価して、次の対応策を考えるという一連のプロセスになります。
その計画・結果を数字や金額で表現します。

『財務会計』は、商法や税法に判断や評価基準が定められており、債権者や利害関係者を保護するためであり、税金計算が公平に行われるように規定されています。
一方、『管理会計』は、法律などによる規制はありませんので、自社の経営目的にあった自由な部門分けや計算方法で管理して業務の改善に役立てるために行います。
■管理会計の目的
1.利益管理
2.予算管理
(予算は、将来の一定期間における実現可能な目標の詳細を計画したもの)
3.原価管理
  ↓
利益の目標を立て、その利益を上げるための計画を立て、予算を組み、実行した実績と予算を比較し評価して、修正が必要な場合は、修正し、利益目標の計算、修正予算の利益への影響の測定をする、原価と売上げの利益の関係を分析(損益分岐点)する。

そのためにまず!
1.どの単位で予算を組むか考えます。
 ①店舗ごと?
 ②支店ごと?
 ③部門ごと?

2.過去の売上、原価、経費を1の単位で出して、一覧化します。
※3期、5期、10期など一連で見られるようにします。

3.過去の一覧より前年度対比を出します。
 どれくらいの率で伸びてきているのか?減速しているのか?
 ※売上高、仕入高、外注費、委託費・・・

4.過去の一覧より、原価率の平均を出します。
 ※自社の粗利益率がどのくらいのものか、把握します。

5.過去の一覧より、それぞれの経費の平均を出します。

6、1~5の数字を参考にして、利益目標、予算を組みます。

そして!
1.経営分析をします。
 ①売上高に対する回収能力:売掛金の残高
 ②収益力:粗利益率、経費の見直し
 ③将来計画の参考:店舗、部門、商品別の伸び率、減速率

2.分析の内容
 ①過去との比較:将来予想
 ②予算と実績の比較:予算立案の正確性
 ③競合との比較:自社店舗間・自社部門間、同業他社

経営分析をするには、上記のように分析するための数字をそろえて、比較したり比率を出したりして経営状況を把握して確認していきます。

地図なしで航海すると漂流してしまうように管理会計なく経営を進めていくとやがて、どのように進めていけば継続して成長していけるのかが見えなくなってしまいます。
管理会計は、会社にとっての大事な地図となりますので、管理部門の主導で良い地図を作成して欲しいと思います。

※また今後、各数字の比率などから経営分析する方法を記載していきたいと思います。
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