税務署

税務調査でよく指摘される「仕掛品」ですが・・・
経理処理の中でも「仕掛品」は、分かりにくいと思います。
仕掛品は、『しかかっているけど、まだできてない』ものという感じでしょうか。

システム開発などの開発途中で、まだ完成していないけれど完成に向けて人や時間を使っている、その人や時間にかかっている費用を経費として計上するのは売上として収益があがる時まで、“棚卸資産”として、棚上げしておかないといけない処理の事です。

■商品を販売している会社の在庫と同じようなものと考えて下さい。
例:
①商品を100円で仕入れて、150円で販売した時
仕掛品計上PL①
ですが・・・

②売れてない時
仕掛品計上PL②
とはぜずに・・・

③仕入れた分を商品在庫(棚卸資産)として計上
仕掛品計上PL③

④翌期、売れたら
仕掛品計上PL④
というわけです。
これが通常は、先に仕入れたものを売り切らないうちに次の仕入が発生するので、前期から残っている在庫(期首商品棚卸高)と今期仕入れたもの、それに今期の在庫(期末商品棚卸高)を引いて売上原価を出します。

簿記の勉強では、
商品 / 繰越商品 と習ったと思います。

では・・・

■決算時、仕掛品を(棚卸資産)として計上するには。
※完成したら、お金に換えられるもの→資産です

例:システム会社で受注した仕事
★先日の(システム会社やデザイン会社の仕掛品を簡単に計上できるExcel表と解説)の例を使います。
受注名:Aプロジェクト
受注金額: 400万円
開発期間: 2月~4月の3か月、4月納品及び検収予定
請求予定: 4月、入金予定は5月末
外注先:一部外注 ◎◎デザイン事務所(10万円×3か月予定)
担当エンジニア;3名

【仕訳】
・2月~4月エンジニアの給与は、
給与 ×× / 現預金 ×× で毎月計上します。
※この費用額の内、原価分の金額を「費用」→「資産」へ振替えることにより、売上の到来していない費用をマイナスしないよう(利益を減らさない)にします。
・2月末
前払費用 100,000 / 現預金(外注費)
・3月末決算時
仕掛品 690,625 / 期末仕掛品 690,625
(エンジニア3人のここまでの、このプロジェクト時間の人件費)
前払費用 100,000 / 現預金 100,000(外注費)
  ↓
【期末損益計算上】Aプロジェクト分のみ
仕掛品計上PL決算

■翌期
・4月1日
期首仕掛品 690,625 / 仕掛品 690,625 →棚卸資産より戻す
・4月末
売掛金 4,000,000 / 売上 4,000,000(納品、検収、請求)
外注費 300,000 / 前払費用 200,000 (2月、3月支払分)
         / 現預金   100,000 (4月支払分)
・5月末
現預金 4,000,000 / 売掛金 4,000,000
   ↓
【納品後損益計算上】Aプロジェクトのみ
仕掛品計上PL売上時

※注意点:違う科目を使っている場合(商品とか製品とか)もありますが、考え方は同じです。
また仕掛品の相手科目を人件費などにして、費用の科目からマイナスする場合もあります、損益計算上で、売上原価を一旦プラスにしてマイナスされる経費と相殺するのか?経費計上額を減らすのか?となりますが、最終的な利益の額は同じになります。

■月次決算をする場合(会計ソフト)
★先日の(システム会社やデザイン会社の仕掛品を簡単に計上できるExcel表と解説)の例を使います。
・2月末
仕掛品 196,875 / 期末仕掛品 196,875
・3月1日
期末仕掛品 196,875 / 仕掛品 196,875
・3月末
仕掛品 690,625 / 期末仕掛品 690,625

上記のように毎月、売上が到来していない人件費の累積額を一旦、資産勘定へ振替えてまた翌月1日に売上原価に算入できるように戻す仕訳を繰り返します。
そして、売上があがった月の月末には、「仕掛品 /期末仕掛品」この仕訳がいらなくなります。

■翌期に何か月かに渡って複数の仕事が順次納期を迎える場合
3月末決算時仕掛品計上額
受注1・・・納品4月末 200万円
受注2・・納品5月末  100万円
受注3・・納品7月末  50万円
 ↓
・3月末
仕掛品 350万円 / 期末仕掛品 350万円
・4月1日
期首仕掛品 350万円 / 仕掛品 350万円
・4月末
仕掛品 150万円 / 期末仕掛品 150万円
・5月1日
期末仕掛品 150万円 / 仕掛品 150万円
・5月末日
仕掛品 50万円 / 期末仕掛品 50万円
・6月1日
期末仕掛品 50万円 / 仕掛品 50万円
・6月末
仕掛品 50万円 / 期末仕掛品 50万円
・7月1日
期末仕掛品 50万円 / 仕掛品 50万円
・7月末
何もしない。
となります。

仕掛りを月次で計上していない場合は、請求のできる時は、すごい黒字になって、それまでは赤字が続くというような実態がよくわからないようなことになります。
毎月の経営状況を把握するためには、月次決算ができるのならお勧めします。
★参考:月次決算をしているでしょうか?

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